George Polzer:ブロックチェーンとは?

2019年8月1日

今回は、私達の戦略アライアンスマネジャーのGeorge Polzerによる、PumaPay小講義シリーズの第2回目です。最初の講義ではAIについて説明しましたが、今回は、AIと対照的なブロックチェーンについて説明します。そしてこの2つの変革的な技術がどう相互作用し、お互いを補完するかということが語られます。

ブロックチェーンとは?

データポイントからの予測を学習するAIのアルゴリズムとは異なり、ブロックチェーンは単一の技術ではなく、長年にわたって存在してきた多くの技術や規律が統合したものです。例をあげると以下のようになります。

– ネットワーキング(ピアツーピア)

– 合意アルゴリズム – コンピュータサイエンス(アルゴリズム、データ構造)

– 暗号化

– ゲーム理論(合理的な意思決定者間で行われる、戦略的な相互作用の数学的モデル)

– ソーシャルエンジニアリング(不合理行動の要因)

– ガバナンス

– 経済学(選択、報酬&阻害要因)

– 人間心理学(自己利益、自衛本能   、利他主義)

ブロックチェーンが取り組む課題の例として、このような例があります。世界各地の会計士に、中央集権的なデータベースにアクセスすることなく、銀行口座の残高を把握するという依頼を出すことを想像してみてください。全くもって不可能ということがわかるでしょう。  ブロックチェーン技術は、人手を介すことなく、このような口座残高を把握することができる仕組みを自動的に構築し、維持することを可能にします。  この会計士の例は極端な例ではありますが、なぜ引出や預入処理が処理される毎に、元帳の”真実の状態”を求めることに、そこまで多くの異なる技術が必要なのかということを理解する手助けになります。

 

ブロックチェーンはAIをどう補い、対比されるのでしょうか?

根本的な違いは、私の2つのエレベーターピッチにとてもよく捉えられています。  それは、AIを定義している予測の自動化と、ブロックチェーンを定義している信頼の自動化ということです。それらの相乗効果の力は、彼らの陰と陽の関係にあります。A.I.は確率論的(予測に基づく)で、ブロックチェーンは決定論的(真実に基づく)です。予測とは、確率論を使用して不確実性を統計的に測定することをいいます。ブロックチェーンは、分散型コンピュータネットワーク上における元帳の”真実”(価値交換の履歴を遡って追跡すること)を自動で行うことができます。

では、分散型元帳を構築し、元帳の”真実”を把握する手順を自動化するという技術をまとめたのは結局のところ、誰だったのでしょうか? デジタルキャッシュのまだ知られていないもの、つまり”ビットコイン”を作るために、いくつか関連性のない規律や技術をまとめることになったのは、ナカモト・サトシ氏でした。伝統的に、これらの研究分野においては(トップ3-4を除いて)ほとんど交わることがありませんでした。そして各分野の専門家は、自身の路を歩んでいました。具体的には、ナカモト・サトシ氏が2009年の歴史上初めて、参加者が分散型ピアツーピアネットワークに参加し、システムを攻撃するための経済的コストが経済的インセンティブに比べて見合わないという仕組みである、数学的な解決策(Proof-of-Workアルゴリズム)を導入しました。  ビットコインのマイナーは、暗号化された合意問題(ハッキングするよりも、合意問題を解決する方が経済的に見合う)を解決するためにコンピュータの処理能力を使い、ネットワークが中央権力の存在なしに1つの合意を出せるような仕組みが可能になりました。

次回の記事では、ブロックチェーンの本質的な変換機能と特徴について:つまり、分散型元帳とブロックチェーン、ブロックデータ構造、ハッシュ、プライベート/パブリック/許可型ネットワーク、ピアツーピアゴシッププロトコルなどについて説明したいと思います。  また、多様な技術が成熟し収束してくるにつれて、ブロックチェーン業界が直面している課題についても解説したいと思います。

 

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