IBMがフランスの商事裁判所へブロックチェーンを導入

2019年4月15日

3月14日の公式のプレスリリースによると、フランス国家裁判所書記官委員会(NCC)は商業登記・法人登記の管理にIBMが提供するブロックチェーンネットワークを採用するとのことです。

このブロックチェーンネットワークは、2019年より商業裁判所の書記官が利用します。透明性や効率性が改善することで、会社のライフサイクルに関連した法的な取引がやりやすくなることが期待されています。

商業・法人登記を企業の法的・経済的なデータと一緒に管理する中で、何等かの情報に変更があった際は、複数の地方公共サービスとやりとりをし、様々な地域で対応が必要になります。ブロックチェーンはそういった複雑な情報を管理するには最適なツールであるといえます。言うまでもなく、機密性の高い情報についても、書記官の親しい関係性から脅かされてしまいかねず、そういった点についてもブロックチェーンを利用することで信頼性が高まります。書記官間のプロセスや情報交換がスムーズになることで、間違いなく企業向けのサービスの質は向上します。

ブロックチェーンネットワークを使うことで、情報を異なる裁判所で共有し、変更履歴の追跡もできるようなります。これによって、透明性や裁判所書記官の効率性を向上させることができると、プレスリリースは報じています。

リナックスファウンデーションによるHyperledger Fabric(ハイパーレジャーファブリック)

このブロックチェーンプラットフォームは、Hyperledger Fabricというリナックスファウンデーションが作ったブロックチェーンの枠組みの上に作られています。Hyperledgerのウェブサイトによると、「Hyperledger Fabricは、モジュール方式のアプリケーションやソリューション開発のために作られたものです。プラグ・アンド・プレイ(つなぐだけで使える)であるために、会員サービスなどのコンポーネントも許可しています。Hyperledger Fabricはコンテナ技術を活用し、システムのアプリケーション論理を構成している”Chaincode(チェインコード)”と呼ばれるスマートコントラクトを利用しています。最初のハッカソンをきっかけに、Digital Asset(デジタルアセット)やIBMが元々Hyperledger Fabricに携わっていました。」

このブロックチェーンは、企業が直面する困難に関する規制情報をやりとりしたり、フランス領で登記されている企業情報の変更(会社が登記されている裁判所事務所の変更、会社名の変更、新しい支店の追加、事業の解体など)について、記録したり共有したりすることに使われます。

イノベーション

国家書記官委員会の代表であるSophie Jonvalは、商業司法システムが提供する公共サービスの質を高めるために、イノベーションの重要性を強調しています。「このプロジェクトは、商業裁判所書記官とIBMの自立した試みから生まれました。革新的な技術を採択することで、商業裁判所システムが提供する公共サービスの質を強化する先駆者になりたいという努力や、多極的に相互作用し合う今日の経済界の期待や要求に応えようとしていることの現れです。」

ブロックチェーンは、さらに現在化していく司法裁判所において、重要な変革ツールになります。新しい技術であるということから、そういった業界にも影響を与えることができると思います。フランスIBMのブロックチェーンシニアマネージャーであるVincent Fournierは次のように説明しています:「この取り組みは、フランスの司法界では初めての例で、ブロックチェーンは規制関連も支援することができるようになっている例です。書記官の手続きをやりやすくしたり、常に変化するミッションに適用するという利用目的に対して、ブロックチェーンの性質はとても理想的であるといえます。」

試験的運用がうまくいったこともあり、最大規模での運用は2019年上半期に開始する予定しています。

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