PayPalがCambridge Blockchainへ出資

2019年4月11日

Forbesによると、グローバルオンライン決済企業のPayPal(ペイパル)は Cambridge Blockchain(ケンブリッジブロックチェーン)というスタートアップ企業へ出資を行ったとのことです。Cambridge Blockchainは、ユーザーがデジタルな身分証明書を保有できる技術を開発しているテクノロジースタートアップ企業です。

4月2日にForbesが発表したところによると、PayPalが出資したのは、“ビットコインの利用者が銀行なしで価値の保全が可能になったように、Facebookのような第三者の必要性なしに、個人がオンラインで身分証明ができる技術を開発するスタートアップ企業”ということです。PayPalはCambridge Blockchainのプラットフォームを利用し、不必要に個人情報を共有せず、利用者の本人確認ができることに大きな関心を寄せています。

PayPalはForbesに対してこう述べています:「Cambridge Blockchainに投資したのは、オンライン上での本人確認という、PayPalを含む金融サービス全体に利益があることにブロックチェーンを利用しているためです。」

機微情報の管理のため、より多くの金融機関が共有台帳を利用することができるという意味で、この動きはとても重要です。

ケンブリッジブロックチェーン

Cambridge Blockchainは、ブロックチェーンをベースにした本人確認やコンプライアンス関連のソフトウェアを金融機関向けに開発・提供し、個人情報やデータのプライバシー規則やコンプライアンス基準を満たせるような支援を行っています。例えば、銀行やその他金融サービスの新規口座開設時に必要となる個人情報やKYCプロセスについてサポートを提供しています。

デジタル上の身分証明という観点では、金融機関、法人顧客、本人確認を行う提携先向けに、本人確認や、データの機密性、法令・コンプライアンスの管理ができるサービスを提供しています。

IDBridgeCambridge Blockchainのプラットフォームにより、金融機関は、顧客の個人情報の機密性や安全性の問題を保証しながら、複雑な本人確認やコンプライアンス確認を行う手間を排除することができます。利用者はこのプラットフォーム上で、取引を実施したり、相互にサービスを利用することができます。

Cambridge BlockchainのCEOであるMatthew Commons(マシュー・コモンズ)は、PayPalとの提携の背景についてこう語りました:「PayPalでは多くのKYCを行っており、多くの個人情報を管理しているため、データの機密性の保護は大きな関心事になってきています。」このように、ブロックチェーンスタートアップへの出資に舵を切ることは自然な流れでした。

この関係性は、PayPalが2018年のFintech Europe(フィンテックヨーロッパ)というアクセラレータープログラムの中で、他のスタートアップと共に、マサチューセッツで運営されている本人確認のスタートアップをスポンサーとして支援した時に遡ります。

また、PayPalのヨーロッパの本社はルクセンブルクにあります。そこでCambridge Blockchainは、自身の分散型本人確認システムを、LuxTrustというデジタル本人確認や利用者のデータ保護のソリューションを開発している会社と共に運営しています。

Commonsは彼らの所在地についても言及しています。「まだ研究段階なのでビジネス的なことはまだお話しすることはできませんが、ルクセンブルクで実施しており、PayPalの大きなプレセンスのお陰でが様々なことが進めやすくなっていることは事実です。」

PayPalのように世界中に数百万の口座があるような大きな決済サービス提供企業と提携することで、ブロックチェーンがどのように機微情報の管理を向上できるかということが証明されるでしょう。Commonsが言うように、分散型本人確認システムに惹かれるのであれば、このような提携先を持つことは素晴らしいことだと思います。

 

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