英国消費者は暗号通貨を知らない

2019年3月14日

英国の金融監督庁であるthe Financial Conduct Authority (FCA)の研究データによると、英国の消費者は暗号通貨が何か知らないということです。

3月7日、FCAは英国消費者の暗号通貨に対する見方について定性的なインタビューと国民調査を含む2つの研究データを発表しました。この研究は、FCAやイングランド銀行、イギリス大蔵省を含む英国暗号通貨タスクフォースの一部として、2018年の共同報告として発表されています。

2018年の暗号通貨タスクフォースの最終報告は、暗号資産・通貨や分散型台帳(DLT)への英国の方針や法令の方向性を設計することとなりました。報告書は、暗号資産にかかわる3つの主なリスク、市場の誠実さ、金融犯罪と消費者という面に触れました。消費者という点において、この2つの研究データは消費者の暗号資産の利用についての証拠を提供するという目的を担うこととなりました。

調査について

1つ目の調査は調査会社のRevealing Reality というところによって作成されたものですが、新しく、流れの速い状況の中で、資産を購入するという人々の決断の要因となる態度、理解、動機、信条について、そして彼らに影響を与える情報や個人について研究がなされています。

研究データによると、「資産を築くことに対しての態度」、「彼らが受け取る情報」、そして「暗号資産市場の理解と信条」などを含む様々な理由で、顧客は暗号資産を購入するとのことです。一番多くの理由は、「早く、最小限の努力でお金持ちになりたい」という願望でした。回答者の1人として、26歳のAshtonはこう述べていました。「多分私は両親が望む仕事に就けなかった、けれど自分は怠け者なんです。私にとって一番大切なのは、人生を楽しむことです。だから、お金持ちになって早く仕事を辞めたいです。」

加えて、多くの人が、ビットコインを2017年頃購入し裕福になった人々の話を聞いたり記事を読んだりしていたため、置き去りにされる恐怖(FOMO)というものが、ほとんどの回答者にとって、暗号資産の購入する主な理由の1つにあげられました。また多くの人々は、暗号通貨やブロックチェーンの雑誌やオンラインメディアで共有されている情報によって、暗号通貨についての最新情報、他のものに比べて最先端とされているものを参考にしているということでした。

購入する暗号通貨の種類とその理由の関係という点においては、回答者の大多数は、購入や暗号資産の管理にCoinbaseに頼っており、ビットコイン、イーサリアム、ライトコインを含む暗号資産を購入していました。その他は、BinanceやCoinfloor、またはブロックチェーンウォレットを利用していましたが、「どういう仕組みか理解できないので、やって損したか、やらなかったのどちらか」という人々でした。

全部のコイン?

“硬貨”や“金庫”に参照されることから、暗号資産は本物の現物通貨という広まった誤解があることを初回の調査は明らかにしました。多くの消費者は、「価値を保存し、どこかのタイミングで今日よりも価値が高まるであろう、不変的で独特な資産へ投資をしている」という印象を持っているようでした。また、“全部のコイン”を買うことができるという事実に基づいて暗号資産を購入したと回答者は説明しており、同じ額でより多くのライトコインを購入する代わりに、ビットコインの欠片を購入できたということを認識していなかったとのことでした。

暗号資産:UKでの所有権と態度:消費者調査レポート

2つ目の調査は、量的な調査であり、Revealing Realityの質的な調査を補完するものとなっています。こちらはKantar TNSという調査会社によって実施されました。調査は英国の暗号資産市場についての情報を集め、暗号通貨を購入する消費者間の行動や動機を理解するため、またありえるリスクを認知するために行われました。

調査によると、「調査の70%超が暗号通貨について聞いたことはなく、それが何なのかを知らない」ということでした。全体のたった3%だけが、過去に暗号通貨を購入したことがあり、「購入したことがない人の7%だけが、今後購入することを考えたい」ということでした。また驚いたのは、暗号通貨を購入したうちの8%だけが、購入前に深く調べたと言っていて、16%がまったく調べなかったとのことでした。暗号通貨の40%の所有者は3年以上保持すると思っており、半分は、少しまたは全て売ってしまったとのことでした。

ビットコインは50%以上が購入に至っている最も広まった暗号通貨になり、34%はイーサリアム(ETH)を好んでいます。
暗号通貨という単語はほとんどが20-44歳の中産階級、上流中産階級の男性によって認知されているという結果となりました。
FCAの戦略競争部門の常任理事Christopher Woolardはこう述べています:
「この調査は消費者が暗号資産に対してどう関わっているか、今までにはなかったエビデンスを提供してくれました。これにより、消費者の保護と市場の健全性を追求する上で、エビデンスに基づいて行動していることが保証されるでしょう。調査の結果、暗号資産は多くの消費者に未だ理解されていないようですが、大多数は現在購入または利用に至っていないという結果となりました。調査により、個人の暗号資産利用者に少し害が及んでいるものの、社会の幅広い層に大きな影響をもたらしてはいないことがわかりました。それにもかかわらず、暗号資産は複雑で、変動性が高い商品です。投資している消費者は全ての資産を失う覚悟でいるべきでしょう。」

暗号関連プロジェクトにとって、FCAがいくつか暗号資産を規制管理内におくために、購入の裏にどのような動機があるのか検証・理解しようとした試みは、とても重要なものです。規制は、他者ほど知識があるわけではない利用者を潜在的に保護し、潜在的なリスクや利益について理解した、洗練された投資家にとっては、特別な暗号通貨の市場を保証することになるでしょう。

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